Punk Rockとは
主張を訴えることに恥じらいや遠慮もあるだろうが、メロディに乗せて主張をすると、案外恥ずかしくなかったりする。パンクとは攻撃的なロックのイメージで、弦楽器もルードで歌詞も直線的、ストレート直球のパンクロックが私の心をグッと掴むのだ。
かつて1970年代頃からRamonesからパンクロックの歴史が始まったとされる。そして90年代〜00年代頃にパンクロックは再びムーブメントを起こす。その中心にいたのが、アメリカではBlink-182、Green Day、The Offspring、日本ではHi-STANDARDだった。世界一のパンクロックバンドと呼ばれたGreen Dayを紹介していこう。
世界で最も偉大なPunkバンド「Green Day」
1987年から活動している不死鳥バンド。
ギター兼ボーカルのBillie Joe Armstrong
幼馴染のベース・Mike Dirnt
そして…私が尊敬するドラマーの一人でもあるTre Cool
の3人で構成されている。
Green Dayといえば「Dookie」(1993年)というアルバムで早くも世界のメジャーシーンに仲間入り、当時のビルボードの2位に君臨する。そこから世界パンクロックの第一線級で活動し続けるモンスターバンドだ。あまりに偉大すぎてパンクロックの歴史に必ず登場してくるGreen Day。好き嫌いは置いておいてロックファンであれば義務として聴いておかなければならないバンドだ。
アルバム「American Idiot」(2004年)
27カ国でチャートインし、19カ国で1位、全世界で1600万枚という大ヒット作品。
ヒット作品ばかり聴いてんじゃねーよとか、メジャーには興味ないね思うかもしれないが、
これは別格。聴かないと人生を損しているレベルである。
表テーマでアルバムの流れにストーリー性があり、主人公ともう一人の人格との間での葛藤が描かれており、これはかつてBillieが患ったパニック障害への苦しみの経験もあるのではないかと思う。
本作の裏テーマは「反戦」。Green Dayの中では歌詞は政治的メッセージ性を感じる本作は、時代背景的に2003年 イラク戦争に対する彼らの怒りを表現したアルバムでもある。個人的にGreen Dayのアルバムで文句なしNo1だと思うほどの名盤。理屈抜きにカッコよい、爆音の疾走。後半の四曲の畳み掛けも素晴らしい。
おすすめ曲1「American Idiot」
2001年 9.11世界同時多発テロへの報復として、当時ブッシュ元大統領が2003年イラク戦争へ舵を切った。当時のアメリカメディア、イラク戦争への介入に肯定的な報道をすることが多く、メディアに賛同するアメリカ人は「戦争を肯定するAmerican Idiotだ!」と音楽で批判している。
21世紀の9.11世界同時多発テロとイラク戦争が、いかにアメリカにとって重大な影響を与えた事件だったかを思い知らされる。
「Don’t wanna be an American idiot
Don’t want a nation that under the new media」
「バカなアメリカ人にはなりたくねえ!
メディアに毒されたアメリカなんてゴメンだね」
大事なのはアメリカ人がこの歌詞を歌っていること。メディア批判や政治批判とか、日本だとこういう歌詞を作ると死ぬほど叩かれる。けど心の底から湧いてくる怒りをパンクに昇華している姿勢は好きだし、そもそもパンクの由来は反抗。血は流したくないし、まともに議論で渡り合えるほどの権力や地位を有していない。でも怒りを抑えられないんだから、それを音楽にしてぶつけようって考えは嫌いじゃない。Rage Against the MachineやATARI Teenage Riotの聴きすぎかな。
おすすめ曲2「Wake Me Up When September Ends」
神曲。実は切ない曲。
しんみりしたイントロから少しずつ音が増えていき、テンポも上がっていく。心の穴が少しずつ回復していく様子を表現していて凝ってるなぁと思う。何気ない日常こそが幸せであり、何かを失うと理解した瞬間にはじめて幸せだった時の記憶がフラッシュバックする。