X・LOUDNESS・DTRなどで活躍した最強の天才カリスマベーシスト「TAIJI(沢田泰司)」
「ベースって正直地味」「音が鳴っているのかわからない」とか思っていた思春期の頃に「ベーシストってかっこいい!」と考えを持つようになったきっかけでもある。レッチリのFleaと並び、私が憧れているベーシストだ。今回はTAIJIの魅力とベースへのこだわりについて解説したい。
TAIJIの演奏は脳内のアレンジを全て形にすることで上達していく高度テクニック
まず演奏技術はXのメンバーの中では頭ひとつ抜けている。日本国内でもTAIJIに匹敵するベーシストはそうはいない。加えて、セクシーでミステリアスな見た目と破天荒な性格から、亡くなってから13年経過した現在でもTAIJIに想いを馳せるロックファンは多数である。
TAIJIのベースの何が凄いかというと、演奏技術やアレンジ力など万能型であったこと。
その象徴として、X時代の「Sadistic Desire」では指弾き・ピック弾き・スラップ(1:17~)など、一曲の中でも複数の奏法を使うテクニックとアイデアで世間に衝撃を与えた。幼少期に中指の第一関節より上を失うハンデを持ちながらも、多岐にわたる奏法を使いこなせるTAIJIは紛れもなく努力の天才である。ボーカルのメロディに対して、被せるように裏メロを入れつつ、低音を出すというカウンターメロディ技術が印象的である。裏メロの作り方も抜群にセンスがあったのは、元ギタリストだった影響もあるだろう。
テクニックをひけらかすよりバンド内のグルーブ感を大事にする。その上「アイデアやメロディを形にできたら最高にクールだな」を本当に形にしていった結果、超絶高度な演奏技術が身についていった。
TAIJIの愛用ベースは「KILLER」
TAIJIといえば「KILLER 製クリミナルベース」
KILLERはロックファンにはお馴染みの通り、LOUDNESSの高崎晃が「自分のブランドのギターが出来ないか」ということで、ESPから独立したスタッフに持ち掛けたのが きっかけでスタートしたメーカーである。より低音を意識した作りでパワフルなハードロック向けのサウンドを目指すベーシストにおすすめである。