大阪南港は失敗した公共事業の巣窟であり、負の遺産のオンパレードである。そんな中で最もひどいと謳われた負の遺産「なにわ海の時空館」を紹介します。

大阪負の遺産「なにわ海の時空館」

大阪万博が開催される夢洲からほど近い島・咲洲の北端に存在する意識しなければ誰もが目を向けない廃墟「なにわ海の時空館」。名前からして海関連の施設であることはわかるのだが、一体何を展示していたのか想像がつきません。

以下の動画で現在の「なにわ海の時空館」の様子を堪能していただきます。
(ちなみに私が三年前に作成した動画です笑)

大阪市の海の交流の歴史を伝えるためといういかにもお役所仕事感満載の施設です。

2000年 竣工・年間60万人を目標に開館
2008年 年間10万人を割り込む
2012年 閉館
2024年 新たに事業者が決定

2000年の開館から2012年までひたすら赤字を垂れ流し続けた施設も、2010年の大阪市の事業仕分けで廃止へ確定しました。総工費176億円でそこからさらに運営費もかかります。年間60万人目標で実績が10万人という一般企業じゃ見積もりが甘すぎて倒産するレベル・・・。内部には船が展示されており、その船が明らかに邪魔なのですが、その船を解体するにも莫大なお金がかかるという詰み様です。

閉館から12年間、他の負の遺産が再生を遂げる中、大阪湾の端っこで放置されてきました。そして、ついに、2024年新たに事業者が決定し、体験型のミュージアム?になるようです。大阪港周辺の開発が大きく影響したようで、今後どういう施設になるのか個人的に注目していきます。