レッチリの来日東京ドームライブに参加して、レッチリで熱々の今週末。
レッチリ全盛期の日本ファンや音楽界関係者が徳を積んでくれたおかげで、こうして今でもレッチリは日本に来てライブをしてくれることに感謝。レッチリの音楽を生で聴けることに感謝。レッチリと同じ時代に生きていることに感謝です。

アルバム「By the way」(2002年)

前作「Californication」(1999年) と共に、最高傑作として名高いレッチリの名盤「By the way」を取り上げる。USロックの中心にいたレッチリが、UKロックを含めた多方面の音楽の影響を受け、メロディチューンに磨きがかかったポップな仕立てとなっている。本アルバムの制作での中心人物だったのが、ギタリストのJohnである。Johnの作曲センスが如何なく発揮された本作は、Johnが本格的にバンドに帰ってきたことを感じ取れる一作でもある。

帰るべき場所に帰ってきた男「John Frusciante

前回のブログではベーシストの「Flea」を紹介した。今回はギタリスト「John Frusciante」と歴代のギタリスト達を紹介しよう。音楽界の中で交友関係が広く、相性の良さを感じたアーティストとは共同制作をしたりするほど、何かとフットワークが軽い人物。レッチリから離れて10年間のソロ活動の成果がレッチリに新しい風を吹き込んでくれるファンを待たせすぎた男なのだ。2019年にJohnが復帰して全盛期のメンバーが揃った時の高揚感は凄まじかった。

レッチリのギタリストは入れ替わりが多い。
Johnが日本ツアー中に突如帰国して薬物中毒者に堕ちた1990年代
Johnが自身の音楽を追求するためにバンドを離れた2010年代
それぞれの時代で特に活躍したギタリストも紹介しよう。

1990年代のギターはDavid NavarroJane’s Addictionのギタリストとしても活躍していて、90年代のオルタナティブロックを支えた二つのバンドに在籍しているオルタナの申し子。主張の強いギターソロと緻密で深さを生み出すバッキングで90年代のレッチリにハードロック特有の音の重さを加えた。

2010年代のギターはJosh Klinghoffer。レッチリの他メンバーより年齢も若く、ギター以外にも様々な楽器にプロ奏者として活躍する器用差を持ち合わせている。Joshが脱退したのが2019年のことだったと記憶しているが、理由は至って簡単「Johnが復帰するから」。偉大なバンドに途中加入して人間関係と楽曲制作をしていくことほど難しいことはない。自分を殺してキャリアを歩んでいかないといけないためである。

おすすめ曲1「Can’t Stop」

レッチリの中では五本の指に入るほどの有名曲。ファン人気も高い。「Can’t Stop」をライブのトップバッターに持ってくることが多く、東京ドーム1日目でもトップバッターとして演奏された。イントロのドラムのクレッシェンドが印象的で基本的に8ビートで構成されているおかげで、ドラムでレッチリの曲を演奏したいという方へおすすめ。

おすすめ曲2「don’t forget me」

こちらも東京ドーム1日目で演奏された名曲。ラブソングっぽいタイトルの割にどこか場末空間をイメージさせる一抹の寂しさと深く入り込んではいけないディープな香りが漂う一曲。実際に東京ドームライブで演奏された本曲を聴いてると、還暦を超えているはずのAnthonyの声量に圧倒される。

おすすめ曲3「the zephyr song」

「in the water, where I center my emotion
All the world can pass me by」

↑の歌詞を歌っている時の哀愁漂うメロディが特に好き。美しいハーモニーのコーラスと「そよ風に乗って愛する人と旅をしよう」という開放的な歌詞が清々しさと「ああこういう生き方でも全然良いんだな」と人生の選択肢を与えてくれる自由なポジティブさが魅力である。